梅雨が明けた7月25日(日曜)から4泊5日で、テント・寝袋・5日分の食料を持って快晴の燕岳、大天井岳、東鎌尾根を経て槍ヶ岳へ、そして中岳から南岳へとゆっくりと高山植物が咲く盛夏の北アルプス表銀座縦走路を友人2人で歩いた。
7月29日(木曜)は雨天になり、大キレット、長谷川ピーク、北穂高岳、奥穂高岳、前穂高岳から上高地のコースを変更して今年は残雪の多い天狗原から槍沢経由で上高地にエスケープした。その日のうちに松本駅に行き、電車で穂高駅で下車、穂高神社近くの市営駐車場においていた車に戻り、穂高温泉郷で入浴後、豊科ICから中央高速道路であきる野ICへ、24時過ぎに帰宅した。
前日、穂高市営駐車場で仮眠し穂高駅前から5時5分発の中房温泉行きバス(1700円)に乗る。
中房温泉から合戦小屋までの急登は、炎天下25Kgの荷物を背負った 67歳の身にはとても辛い。 でも、合戦小屋のスイカ(800円、1カット1/8個分)は、とてもとても美味しかった。
合戦小屋を過ぎ森林限界を超えたあたりから見た燕岳
燕岳山頂に到着すると地元の中学1、2年生30人くらいと 先生が記念撮影をしていた。
中房温泉登山口から燕岳までコースタイムより2時間も多くかかったし、 炎天下で多くの汗を流したので 燕山荘の中生ビール(800円)は大変美味しかった。
そして午後9時にはテントの中でパーリンカ(ハンガリー産の蒸留酒40%)を 水割りで3杯飲んで、ぐっすりと寝た。
●7月27日(火曜)快晴、燕山荘から大天井岳を経て西岳へ
快晴の燕岳稜線からは双六岳、槍ヶ岳、穂高連山、常念岳、遠く南アルプス、中央アルプス、そして富士山も見渡せた。
登山道には、キバナシャクナゲ、アオノツガザクラ、ミヤマキンポウゲ、 シナノキンバイ、タカネスミレ、ハクサンチドリ、ヨツバシオガマ、ミヤマダイコンソウ、 ウサギギク、チングルマ、クルマユリ、イワギキョウ、ハクサンフウロ、イワベンケイ、 イワオウギ、クモマグサ、イワツメクサ、カラマツソウ、ミヤマウスユキソウ、チシマギキョウなどの高山植物がたくさん咲いていた。
大天井岳2299mからの360度のパノラマ展望は、重い荷物も忘れるほど素晴らしかった。
今年は残雪が多く縦走路の途中で、幾度か雪渓の雪を水代わりに食べた。
大天井岳2922m山頂
ヒュッテ西岳キャンプ場(500円、水1リットル200円)はヒュッテ西岳から
●7月28日(水曜)快晴のち霧雨、 ヒュッテ西岳から槍ヶ岳を経て南岳へ
快晴の東鎌尾根を槍ヶ岳を目指して重い荷物を背負って周辺の山々を見ながら歩いた。
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夕方になるとアブやブヨが飛び回るが、霧の中でも時刻になると飛び回るらしい。
歩いていて顔の周りを飛び回られるとうっとうしいが、刺されるわけでもないので追い払わずに歩いた。同行の友人は虫除けネットを持参してきていて着用していた。なんと用心が良いことと感心した。
キャンプ場(500円)にテントを張ったが夜中に風雨が強くなり、テントに当たる雨音と風音がうるさくて眠れなかった。古くなったテントなので雨水も少し浸み込んできた。寝袋が濡れないようにしながら起床の午前4時半までうつらうつらしていた。
南岳小屋にある衛星テレビのNHK天気予報によると大陸の寒気のところに太平洋の湿って空気が流れ込み日本全国的に1日中雨で、豪雨注意報もでるとのことであった。
宿泊していた30人くらいのほとんどの登山者は、雨天の大キレット、長谷川ピーク通過を諦めて天狗原を経て槍沢経由で上高地方面に下るとのことだった。
以前晴れているとき大キレットを通り北穂高岳、奥穂高岳、前穂高岳から上高地に行っていたので、我々も無理をせず飛騨側の槍平方面か天狗原経由か検討したが、今年は残雪が多く霧と雨風の中では雪渓で道を迷う可能性が高いので各パーティーごとにほぼ同じ時刻(午前6時)に出発することにした。
団体登山パーティーリーダーは雪渓通過の注意事項を説明していた。
我々はアイゼンを持っていなかったので雪渓を滑り落ちないように充分注意しながら渡ったので身体に力が入り疲れた。少し雪渓で迷ったりもした。
晴れていれば天狗池から逆さ槍ヶ岳が撮れたであろうが 今回は霧の中、そして残雪が多く天狗池が現れていない。
土砂降りの中を槍沢を下り横尾、徳沢、明神を通過し上高地に午後4時ごろ着いた。
上高地から乗り合いタクシー(2400円)で松本駅まで行き、大糸線で穂高駅(320円)に行き、穂高神社近くの市営駐車場に戻り、一休庵で岩魚蕎麦(1050円)を食べ、穂高温泉郷(400円)で一風呂浴びて、更科ICからあきる野ICまで中央高速道路を利用して午後24時ごろ帰宅した。