2009年8月14日金曜日

針ノ木岳(2820.6m)

針ノ木大雪渓(雪渓取付付近)

  天気予報による晴天待で、10日間くらい延期していた
針ノ木岳登山に友人と8月6日から山小屋2泊3日で行ってきた。
晴天待ちして行ったのに現地の天候は天気予報とは違って良くなかった。
6日の針ノ木大雪渓はうす曇、午後3時半針ノ木小屋に着いてから大雨になり、
夕方雨が止み、夜は晴れ、針ノ木小屋に泊まった60人くらいの半数は、
天候不順で延期した人達であった。
宿泊予約表では空き状態であったが、実際は定員に近い混み具合であった。

針ノ木大雪渓は、うす曇のもと雪渓に霧が流れ、冷蔵室の中に居るようで涼しく、
アイゼンの食い込みが快適な登山であった。















雨上がりの北アルプス・野口五郎岳方面      赤沢岳方面 (針ノ木小屋から)


 7日早朝は霧、午前7時から蓮華岳に空身で登り、午前9時針ノ木小屋に戻る。
蓮華岳周辺のコマクサの群落や登山道周辺では、多くの高山植物が咲き、とてもきれいだった




中央は 蓮華岳、右側は針ノ木大雪渓 (新越山荘から)

コマクサ

蓮華岳のコマクサ群落

イワギキョウ

タカネスミレ

ウサギギク

針ノ木小屋から針ノ木岳までは小雨になり、
その後スバリ岳、赤沢岳(黒部トンネルの上)、鳴沢岳では、台風の影響で風も強くなり
雨も激しく吹きつけて、頭上では雷が光り大音響で、岩が崩れてきたかと思った。

針ノ木岳(2820.6m)山頂

ナイフリッジの岩だらけの尾根を通過すること約4時間、
防寒具や雨具を着けていても全身ずぶ濡れ、寒い思いで難儀した。
そしてトムラウシ山の遭難事故が頭をよぎった。
山の天候は急変するのは当たり前だが、逃げ場のない縦走路の稜線通過のときは、
天気予報をもっと検討しなければならないことを痛感した。
*

トウヤクリンドウ

赤沢岳付近縦走路1

赤沢岳付近縦走路2

赤沢岳付近縦走路3


午後3時半ごろ縦走路途中の新越山荘にたどり着いた。
晴れていればあと2時間半歩いた種池山荘泊まりなのだが、新越山荘で宿泊することにした。
他の登山客も同じで、昨夜この小屋には数人しか泊まっていなかったが、
今回のような悪天候になると避難小屋の役目になり60名近くの人が泊まることになった。
*
そこですべて着替え、乾燥室で濡れた物を乾かし、
持参した缶ビールとルーマニアの蒸留酒ツィカを飲み、芯から身体を暖めた。
東京や埼玉でも集中豪雨で被害が出ているというNHKニュースを小屋で見た。

大雨のなかの新越山荘(午後3時半ごろ)

夕方 雨が上がり、新越山荘喫茶室から見た剱岳・長次郎谷


8日は霧雨の中を岩小屋沢岳経由で種池山荘に出発

残雪とオンダデ

クロトウヒレン

コバイケイソウ

トリカブト

種池山荘にて
種池山荘から大町方面(雲の下)

柏原新道

柏原新道入口

8日は霧の中を順調に下山し、大町温泉郷薬師の湯で汗を流し、
同期入社し、そのあと牧師になった友人が松本の教会に赴任したので立ち寄り、
中華料理店で一緒に食事をした。
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午後8時ごろ松本ICから長野道に入ったが諏訪周辺の豪雨のため
塩尻、伊奈、茅野間の長野、中央高速道路が通行止になっていた。
近くのICに降りるよう電光掲示板に表示されていたので
半数以上の車はICで降りたりSAで停まったりしていたが、
道路に中日本高速道路株式会社の自動車や人による誘導規制が無いため
一部の自動車は通行止を無視して走行していた。
それで我々も同じように走行したので、土曜日の大渋滞もなくスイスイと通過して、
あきる野ICまで松本から2時間で着いた。その上休日特別料金であった。
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高速道路の雨による通行止とは、何なんでしょうね。
土曜の夜遅く職員が居なくても、雨量計が自動的に通行止めを出すのでしょうかね。
諏訪SAに居る店員やガソリンスタンドの人に聞いても要領を得ず、判らないと言っていた。
中日本高速道路株式会社の人は、定時に帰ってしまって誰も居ないし、電話連絡もできないし、
諏訪SAの道路情報のモニターは通行止を表示していた。
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針ノ木大雪渓は、アイゼンの食い込みが快適な登山であった。
2日間の小屋泊まりの夕方は、
大雨も上がり周辺の山々が雲をたなびかせた状態で見えた。
特に新越山荘から見た剱岳が素晴らしかった。
蓮華岳周辺のコマクサの群落や登山道周辺には
多くの高山植物が咲き、とてもきれいだった。
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