2025年10月27日月曜日

狭山市立博物館、瑞穂町郷土資料館、綜藝舎ギャラリー

2025年10月25日(土)
同期入社の3人で、狭山市立博物館と瑞穂町郷土資料館を訪れた。
見学を終えた後、綜藝舎ギャラリーで開催されている輪島塗大徹作品展を見学した。
その後、オープニングパーティに参加して久しぶりの再会を楽しんだ。
(1)狭山市立博物館
埼玉県狭山市稲荷山公園内にある社会教育施設で、
1991年に市制施行35周年記念事業の一環として開館した。入館料:300円
「入間川と入間路-その自然と風土-」を軸に、狭山の自然環境や人々の暮らしを展示している。
原始時代から現代までの狭山の歴史を体験できる。
アケボノゾウの全身骨格標本や縄文土器など、地元から出土した資料が並ぶ。
企画展「江幡三香展 ~木の本とおもちゃの世界~」が開催中であった。
(2)瑞穂町郷土資料館けやき館
東京都西多摩郡瑞穂町にある地域密着型の資料館で、
瑞穂町の歴史・文化・自然を楽しく学べる施設。入館料:無料
瑞穂町の自然、文化、歴史を見て・触って・体験しながら学べる。
ニホンオオカミ像や大ケヤキがシンボルになっている。
企画展「村山大島紬」展が10月25日から開催されている。
展示ギャラリーでは「狭山丘陵の野鳥」写真展示が行われていた。
(3)綜藝舎ギャラリー
JR五日市線秋川駅近くにある地域密着型のギャラリースペースで、
陶芸やクラフト、織物、籐網、音楽、落語など多彩な文化イベントが開催されている。
また織物教室、習字教室、パソコン教室なども行われている。 
地元の人々が気軽に芸術に触れられる場として、温かみのある雰囲気が魅力である。
展示だけでなく、音楽やクラフトのイベントも行われており、訪れるたびに異なる世界が広がる。
今回、10月25日から企画された輪島塗大徹作品展は、令和6年能登半島地震および令和6年奥能登豪雨により甚大な被害を受けた輪島において、輪島塗がなお存続していることを伝える伝統工芸の復興イベント(震災、そして豪雨から1年、Japanと呼ばれ世界に誇る輪島塗を作り続けています)として開催されている。

行程
自宅10:00・・Su宅・・Se宅・・11:05狭山市立博物館12:05~~稲荷山公園古墳群12:28~~狭山市立博物館12:40・・13:07ラーメン山岡家狭山店・・14:18瑞穂町郷土資料館15:30・・いなげやBlooming Bloomyあきるのプレイス店16:20・・16:30綜藝舎ギャラリー22:30~~22:45自宅 走行距離:46㎞
行程
狭山市立博物館
狭山市立博物館 11:05
狭山市立博物館
狭山市立博物館・舞い舞いホール 11:09
「七曲井」(入曽)や「堀兼之井」(堀兼)など市内に残る古代井戸をイメージしたホール。
企画展:「江幡三香展 ~木の本とおもちゃの世界~」
企画展:「江幡三香展 ~木の本とおもちゃの世界~」 11:12
「江幡三香展 ~木の本とおもちゃの世界~」 11:13
作品1
作品2
作品3
作品4
「江幡三香展 ~木の本とおもちゃの世界~」 11:14
江幡三香展
木のえほん
木のおもちゃ
木億ークスノキー(2025)
江幡三香プロフィール
狭山市立博物館 11:17
常設展示室map
常設展示室 11:19
アケボノゾウ化石産状復元模型、新第四紀更新世前期に埋没したと推察
アケボノゾウ復元模型 11:29
化石にみる狭山の古環境 11:33
メタセコイヤの化石、新第四紀更新世前期に埋没したと推察
石器、石鏃、石槍、石匙など 11:34
打製石斧、磨製石斧
石斧の使い方 11:35
西久保遺跡の発掘状況、石器を製造した場所と推定
縄文土器のいろいろ・縄文前期 11:37
縄文土器のいろいろ・縄文前期 11:37
縄文土器のいろいろ・縄文中期 11:37
人面把手
縄文土器のいろいろ・縄文後期 11:37
縄文土器・縄文後期
縄文時代の集落模型
縄文時代の集落模型
土師器・須恵器 弥生時代~古墳時代
墨書土師器・灰釉陶器・鉄器・須恵器 古墳時代~中世器
土師器は、縄文土器や弥生土器の発展したもので紐状の粘土を巻き上げて形をつくり、獣の皮などで表面をなでて仕上げ、乾燥したのち約800度の温度で焼く。須恵器は、5世紀の初めに朝鮮半島から伝えられた技術で、ロクロを形成に使い、1000度以上の高温で焼く。施釉陶器は、釉薬をかけて作られる。
灰釉陶器 
施釉陶器は、7世紀に朝鮮半島からやってきた渡来人が伝えた技術
臓骨器 11:49
須恵器壺、9世紀初頭、宮地遺跡第49号住宅跡出土
和同開珎 
狭山市大字上奥富の揚櫨木遺跡第88号住宅跡出土
和銅元年(708)秩父市黒谷から献上された銅で鋳造、日本で一番古いお金。
律令政府は、籾米6升をもって銭1文と定めた。
福寿神宝 
狭山市大字上奥富の揚櫨木遺跡第74号住宅跡出土
弘仁9年(818)から鋳造
奈良・平安時代に鋳造された貨幣を皇朝十二銭という。
板石塔婆(青石塔婆) 12:02
上広瀬古墳群第8号墳模型
古墳時代(5世紀~6世紀)紀元300年~750年ごろ
上広瀬古墳群第8号墳出土品
平成元年(1989)の発掘調査で直刀、ガラス製小玉、水晶製切子玉、管玉などが出土した。
敷石住居跡模型
宮地遺跡(笹井)第3号住居跡(上)、第40号住居跡(下)
宮地遺跡出土品
「七曲井」(入曽)模型 11:53
狭山の馬車鉄道 入間馬車鉄道 11:55
HONDA EP-Ⅱの基本コンセプト 11:58
安全、高性能、省エネルギー、モデル尺度 1:2
1989年に製作されたスタディモデル(本田技術研究所デザイン室)
1989年に製作されたスタディモデル HONDA EP-Ⅱ
稲荷山公園古墳群 12:28
稲荷山公園内にある小規模な群集墳で、6世紀後半から7世紀初頭にかけて築造された。
確認されている古墳は6基であるが、ほとんどが削平されており、墳丘は残っていない。
地表にはわずかに川石が散乱していて、往時の姿をかすかに偲ばせる。
地下式の石室で地上からはほとんど見えず、案内板もないため、初めて訪れると「何もない」と感じる。元米軍基地の跡地にあった将校用住宅の解体時に直刀が出土したことから、古墳であることが確認された。
稲荷山公園古墳群 12:28
稲荷山公園古墳群 12:28
狭山市立博物館 12:33
稲荷山公園周辺地図
狭山市立博物館、稲荷山公園古墳群、ラーメン山岡家狭山店、入間基地北門
ラーメン山岡家狭山店
ラーメン山岡家狭山店 13:07
ラーメン山岡家狭山店 13:07
特製味噌ネギラーメン 990円(税込み)

瑞穂町郷土資料館「けやき館」
瑞穂町郷土資料館「けやき館」 14:18
瑞穂町にある地域の歴史と文化を学べる施設で、2014年に新築移転オープンした資料館。
愛称の「けやき館」は、敷地内に立つ大ケヤキに由来している。
常設展示は「瑞穂の自然と歴史」をテーマに、縄文時代から現代までの地域の変遷を紹介。
農具や生活道具、古地図などが展示されている。入館料:無料
瑞穂町郷土資料館「けやき館」リーフレット
瑞穂町郷土資料館「けやき館」リーフレット
耕心館 14:18
東京都西多摩郡瑞穂町にある社会教育施設で、江戸時代末期に建てられた旧家を活用した文化拠点。武蔵野の面影を残す屋敷林に囲まれ、母屋と土蔵、そして四季折々の草花が彩る庭園が魅力。江戸末期の豪農の邸宅で、かつては醤油醸造や養蚕、製茶、煉瓦製造などを営んでいた。現在はクラシックやジャズのコンサート、手描き友禅の展示、ひな人形やつるし飾りの季節展示など開催されている。耕心館 施設概要 - 耕心館

常設展示室 14:25
瑞穂町郷土資料館「けやき館」 14:25
常設展示室 14:25
瑞穂町の狭山池、残堀川、不老川 14:30
狭山池は、古狭山池(筥の池)、自然観察池(あめんぼうの池)、釣り池(ふなっこの池)の3つの池の総称で、池全体の面積は約1500㎡。かつては10万㎡の大きな池であったが承応3年(1654)に残堀川と接続され、玉川上水の助水となってからは水量が減少し、現在の広さになった。
瑞穂町のあゆみ 14:32
瑞穂町内の遺跡分布
狭山遺跡の発掘調査 14:33
旧石器時代の石器  
約2万年前 狭山遺跡出土
旧石器時代の石器  
約2万年前 狭山遺跡出土
旧石器時代の石器 
約2万年前 松原遺跡出土
旧石器時代の石器 約2万年前 
狭山遺跡、浅間谷遺跡、六道山遺跡出土
縄文土器
左:縄文土器(加曾利Ⅱ式) 縄文時代中期 狭山遺跡出土
中央:縄文土器(曾利Ⅱ式) 縄文時代中期 狭山遺跡出土
右:縄文土器(勝坂2式) 縄文時代中期 殿ヶ谷峰田遺跡出土
縄文土器
縄文土器(勝坂2式) 縄文時代中期 殿ヶ谷峰田遺跡出土
縄文土器(曽根Ⅱ式) 縄文時代中期 狭山遺跡出土
縄文土器(加曾利EⅡ式) 縄文時代中期 狭山遺跡出土
陥穴
狩場だった瑞穂 縄文時代 
松原遺跡から数多く発見されている。
弥生土器の破片 弥生時代中~後期 狭山遺跡
土師器(壺) 古墳時代5世紀代 狭山遺跡
土師器(甕) 古墳時代6世紀末 狭山遺跡

古代、狭山遺跡で発見された大溝 5~7世紀開削
大溝下流域の灌漑や狭山池の水位調整などの目的で開削されたと考えられる。
中世、平安末期 
16世紀半ば頃の文書に「箱根賀崎」という記述がみられ、
これが箱根ヶ崎という地名の最も古い記録とされている。
板碑(緑泥片岩) 鎌倉時代~戦国時代
尾張藩鷹場標識 14:43
近現代 14:47
瑞穂のうどん 1945年~
石畑上の花祭りではうどんが食べられている。
手押しポンプ車 14:49

企画展示室
企画展「村山大島紬」展パンフレット
村山大島紬(むらやまおおしまつむぎ)は、東京都武蔵村山市周辺で生産されている伝統的な絹織物で、
精緻な絣模様(かすりもよう)としなやかで光沢のある生地が特徴の紬(つむぎ)である。
絹糸の先染めによる平織りの絣織物。
村山大島紬のルーツは、江戸時代の「村山紺絣(むらやまこんがすり)」と、明治期の「砂川太織(すながわふとおり)」にある。大正時代に群馬県伊勢崎から板締め染色技術が導入され、現在のスタイルが確立された。
板締め染色(いたじめせんしょく)という技法で、木の板に糸を挟み、染料を注いで模様を染める。
経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の両方に絣糸を使い、手作業で柄合わせをして織り上げる。
全工程は手作業で、40以上の工程に細分化されるほどの緻密さ。
昭和42年に東京都指定無形文化財、昭和50年に通産大臣指定伝統的工芸品に指定。
「大島紬」と名前はあるが、奄美大島の本場大島紬とは別物。
むしろその技術に学びながら、東京の地場産業として独自の進化を遂げた。
まさに“真似美”の精神!
絣板(かすりいた)(亀甲柄)の横板 14:52
亀甲柄は村山大島紬の典型的な柄の一つ
絣板(クジャク横板) 14:52
羽を広げた孔雀の飛び柄、横板だけでも102枚になる。
村山大島紬の中でも一番多く絣板を用いた柄と言われている。

村山大島紬では、この絣板を使って「板締め染色(いたじめせんしょく)」という技法で絣糸を染める。水目桜の板に精巧な溝を彫って、糸を挟んで染料を注ぐことで、繊細な絣模様が生まれる。まるで木の板が模様の地図になってる、染めの世界の職人技ってほんとすごい。
村山大島紬 板図案、本図案、彩色図案
村山大島紬 14:56
村山大島紬裂 14:56
村山大島紬 彩色図案 14:56
村山大島紬を伝える 14:57
インド藍板締め染色教室の様子、インド藍の板締ストール
瑞穂町郷土資料館は、平成22年から「みずほはたおり探検隊」として伝承活動をしている。

2階展示ギャラリー
狭山丘陵の野鳥写真展 15:02
狭山丘陵の野鳥 15:05
百舌鳥の早贄(モズのはやにえ)

綜藝舎ギャラリー
JR五日市線秋川駅近くにある地域密着型のギャラリースペースで、
陶芸やクラフト、漆器、織物、籐編み、音楽、落語など多彩な文化イベントが開催されている。 
また織物教室や籐編み教室、習字教室、パソコン教室なども行われている。
地元の人々が気軽に芸術に触れられる場として、温かみのある雰囲気が魅力である。
展示だけでなく、音楽やクラフトのイベントも行われており、訪れるたびに異なる世界が広がる。
今回、10月25日から企画された輪島塗大徹作品展は、令和6年能登半島地震および令和6年奥能登豪雨により甚大な被害を受けた輪島において、輪島塗がなお存続していることを伝える伝統工芸の復興イベント(震災、そして豪雨から1年、Japanと呼ばれ世界に誇る輪島塗を作り続けています)として開催されている。
能登半島地震から1年4カ月が経過した輪島朝市通り(撤去完了、更地に)
2030年度までの再生を目指して区画整理の測量開始
2025年5月1日撮影 MO民放ONLINEより
能登半島地震前の輪島朝市通り周辺(GoogleMap)
輪島塗大徹作品展 17:01
オープニングパーティ準備
輪島塗大徹作品展 17:02
輪島の海産物も展示販売している。
輪島塗大徹作品展オープニングパーティ 17:26
輪島塗大徹作品展オープニングパーティ 18:33
即興落語「だくだく」YO 18:34
この噺は、貧乏な男が部屋に何もないのを逆手にとって、絵描きに頼んで壁に箪笥や金庫、槍、猫などの絵を描いてもらう。まるで豪華な部屋のように見えるその空間に、目の悪い泥棒が忍び込んでしまう。泥棒は絵だと気づいた後も、「盗んだつもり」「風呂敷に包んだつもり」「重くて持ち上がらないつもり」と、“つもり芝居”を始める。そして目を覚ました主人も乗っかって、「槍で突いたつもり」「血がだくだく出たつもり」と返す。
最後はその“だくだく”という擬音がサゲ(落ち)になっている。
まるで絵巻物の中で芝居してるみたいな、想像力とユーモアが詰まった一席であった。
落語「王子の狐」SK 18:58
「人を化かす狐が逆に人間に化かされる」というユーモアたっぷりの古典噺。
舞台は、狐信仰で知られる王子稲荷神社。ある日、参拝帰りの男が、狐が若い娘に化ける瞬間を目撃する。「これは誰かを化かすつもりだな…って、俺しかいないじゃないか!」と気づいた男は、逆に狐を化かしてやろうと決意。「お玉ちゃん、久しぶり!」と知り合いのふりをして狐に声をかけ、狐も「熊さん、お久しぶり」と話を合わせてくる。男は狐を料理茶屋「扇屋」に連れて行き、酒を飲ませて酔いつぶれさせる。そしてこっそり店を抜け出し、「勘定は連れが払うから」と言い残して帰ってしまう。狐が目を覚ますと、男はすでにいない。驚いた拍子に耳が立ち、尻尾が出てしまい、正体がバレて店中大騒ぎ!棒を持った店員たちに追い回され、狐は命からがら逃げ出す。後日、男は友人に得意げに話すも、「狐は稲荷の使いだぞ。祟られるぞ」と言われて青ざめ、牡丹餅を持って謝りに行く。巣穴の前で子狐に「昨日は悪かった。これ、親狐に渡してくれ」と言って渡す。親狐が「食べちゃダメだよ、馬の糞かもしれないよ」、この一言がサゲ。
人間に化かされた狐が、今度は人間の謝罪すら疑ってしまうという皮肉とユーモアが詰まった締めくくり。
狐の警戒心、ちょっと切ないけど…笑っちゃう、けど可哀そう。
綜藝舎ギャラリーにて 21:10
綜藝舎ギャラリーにて 21:11
綜藝舎ギャラリーに駐車したまま徒歩で帰宅 22:45