2022年4月29日金曜日

是川石器時代遺跡(是川縄文館)

 2022年4月21日(木曜)

定住成熟期後半の多様な施設を伴う集落であり、
河川流域における生業や高い精神性による祭祀・儀礼の在り方を示す重要な遺跡である。

 遺跡は一王寺(いちおうじ)遺跡、堀田遺跡、中居遺跡の3つからなる。

青森県東部の八戸市に所在し、
新井田川沿岸の南北の沢に挟まれた標高10~15メートルの段丘上に立地している。
サケ・マスが遡上する河川近くで、後背地には落葉広葉樹の森が広がっていた。
 低湿地の捨て場からは、精巧な土器や土偶をはじめ、弓やヤスなどの木製品や、
漆が塗られた弓や櫛、腕輪、容器などの漆製品が多数発見された。
祭祀・儀礼が活発に行われたものと考えられる。

 また、沢地ではトチのアク抜きをするための水さらし場も見つかっている。
クリ、クルミ、トチなどの木の実の殻をはじめ、シカやイノシシの獣骨、
スズキやマグロなどの魚骨も出土し、当時の環境とともに、
狩猟・漁労・採集による生業の様子がわかる。

八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館
および是川石器時代遺跡 地図
是川石器時代遺跡 低湿地(中居遺跡)
現在整備のため閉鎖中
土坑墓と赤染人骨
100基を超える墓から赤い顔料で染まった人骨が出土した。
八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館
是川石器時代遺跡や風張遺跡の出土品など展示している。
八戸市内の埋蔵文化財を調査・研究する機能も有す。

風張遺跡で出土した国宝「合掌土偶」は縄文時代後期の土偶で、
座った状態で合掌する姿勢の土偶の完成品は国内唯一である。
出土状態が明らかで、当時の生活様式や精神世界などを探るうえでも学術的価値が
きわめて高く平成21年に「国宝」に指定された。

八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館
建物外観は、「竪穴住居」や「漆の黒と赤」をイメージしたデザインとなっている。